2011府人事委員会勧告-震災復興に逆行、賃下げの風潮つくる不当勧告

自らの存在意義を否定する不当勧告

〔一〕 月例給
府人勧(▲315円)は、国人勧(▲899円)大阪市人勧(▲1882円)と比べ、公民較差は小さくなっています。
その要因について府人事委は、給与制度改悪や現給保障を全国に先駆けて廃止したことを挙げています。
また、公民較差の解消方法については、給与改定を行わず、住居(持ち家)手当の廃止、扶養手当(配偶者)の減額(配偶者1万5000円→1万3800円)、配偶者への扶養手当を支給している場合の第一子の扶養手当(6000円→6500円)を引き上げるとしています。
例えば、住宅を購入し、配偶者を扶養する職員にとっては、毎月3700円もの減額となり、生活を直撃するものです。
改定の実施時期等については、すでに大幅な給与カットがされていることから本年4月に遡っての減額を考慮するよう述べています。

〔二〕 特例給(一時金)
府人事委は「調査結果(民間4・02月)に基づけば、年間4・00月分へと引き上げることになる」としながら「(東日本大震災の)被災の甚大さを考えれば、広く諸般の情勢を踏まえることが必要」「かつて府が国を上回る月数としたことはない」として、是正勧告をしませんでした。
国人勧は東北3県の民間給与調査ができなかったことを理由に、3県の状況を類推して改定を見送っています。しかし、大阪府においては東北3県の状況を類推する必要性はなく「震災」は理由になっていません。
府人勧は、府職員の賃金だけでなく、多くの労働者や府民の暮らしに影響するものです。府人事委が「震災」と言うのであれば、今こそ経済活性化につながる積極的な賃上げなど、被災者や多くの労働者に展望と激励を与える勧告を行うべきです。
今回の府人勧は「震災」を理由にした賃金削減の風潮をつくり出すものであり、震災復興に逆行するものです。
さらに「かつて、府が国を上回る月数としたことはない」と言及したことは、府人事委の不当性を露呈すると同時に、今後の考え方にも影響する重大な問題です。府人事委の存在意義すら否定するものであり、本来の役割を放棄する不当なものであり、断じて許されません。

〔三〕 カット後の公民較差
今回の勧告で給与カット後の較差が2万1791円あることについて、府人事委は「法律上の給与決定原則に従うべきものであり、引き続き特例減額措置が行われることは、遺憾と言わざるを得ない」「特例減額措置の可及的速やかな解消が望まれる」と指摘しています。実際の支給額で大きな民間実態との差が生じていることは明らかであり「給与カットの撤回」を求める勧告を行うべきです。

人事評価制度、当局を追認

府人事委は「人事評価は、評価を通して、職員の資質の向上及び公務能率の向上を図ることが目的であり、人事評価制度の運用にあたり、最大限の効果を発揮するための努力を継続されるよう望む」として、すでに破たんしている評価制度を追認する不当なものになっています。 民間研究機関の調査でも「企業内の年齢内格差が大きい企業ほど、社員の健康状態が悪いことが確認され、成果主義導入による弊害が生じている」ことが明らかになっています。
メンタルヘルス対策について「厚労省調査では、精神疾患の患者数は、糖尿病を大きく上回り、がんの2倍に上る。メンタルヘルス対策は、従前にも増して重要視される状況にある」としており、メンタルヘルス対策の観点からも評価結果の賃金リンク撤回・抜本的な見直しを勧告すべきです。
高齢期の雇用問題(定年延長)
定年延長については「国の検討を注視する」と述べるにとどまり、その具体的手法については言及していません。府労組連は、定年延長にあたっては「本人選択に配慮するとともに、早期退職による不利益をもたらさず、60歳前後の賃金水準を低下させない」よう要求しており、引き続き取り組みを強化します。

要求実現、2条例案撤回、府民のいのちと暮らし守る府政実現をめざし、秋季闘争に全力を挙げよう

府労組連は、自らの存在意義すら否定する府人事委に強く抗議するとともに、独自カットの撤回、一時金支給月数の引き上げをはじめとする諸要求の実現をめざし、全力で奮闘します。また、誇りを持って仕事のできる職場づくりをめざすとともに、府民・子どもの安心・安全、いのちと暮らしを守る府政への転換、「教育・職員基本条例案」の撤回の取り組みを結合し、秋季年末闘争に全力を挙げます。

 

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